INTERVIEW & NEWS

宮崎県新富町は、「世界一チャレンジしやすいまち」を目指す「こゆ財団」のメンバーがチャレンジを止めないということはもちろん、移住者を含めた地元住民もチャレンジを繰り返すことで全国から注目される町の1つとなっている。

新富町の商店街にある企業、有限会社斉田商事の常務取締役 齋田知明さんは、約10年地元を離れ、Uターン後に新富町商工会青年部や消防団に所属し地域貢献を目的とした活動を行なっている。

では、なぜ故郷に戻ろうとしたのか。
戻ってきたことで改めて見えた新富町とはどのような町なのか齋田さんに伺った。

早く帰ってきて良かった

—どうして地元に戻ろうと決意したのですか?

齋田:長崎の大学卒業後、大分県佐伯市にある工業ガスを取り扱う会社に勤めました。そこで10年働いて家業を継ごうとは考えていたのですが、早く帰ってくるきっかけになったのは私が25歳の時、父が倒れたからです。

結局父も無事で良かったのですが、今では早く帰ってきて良かったと感じています。

—それはなぜですか?

齋田:ウチの会社も、ガスを取り扱う仕事ということもあり、大分のガス会社に勤めていたのですが、同じガス会社でも全然業種が違っていたのです。

大分のガス会社は、造船などの産業に使用する工業ガスで、ウチの場合は一般家庭で使用する生活ガス。
10年働いて戻ってきたら大変なことになっていたと思います。

あとは資格の面。
前職で取得した資格が何も意味をなしていませんでした。

今は、毎年資格を1つ取ることを目標に掲げて勉強する日々です。
あと2年で必要な資格を全部取りきりたいですね。

あの集団に聞けば地域の誰かと繋がれる

—商工会青年部に入ろうと思ったきっかけは何ですか?

齋田:もともとウチの会社は商工会に所属していて、父はOB会、母は女性部に入っていたので、私も青年部に入った方が良いかなというような軽い気持ちで平成30年5月から入部しました。。

今でも分からないことが多いので、定例会議の時にはとにかく質問するようにしています。

—商工会青年部の良さとは何ですか?

齋田:私も入部したばかりで、あまり全体の方向性をよく理解していないのですが、やっぱり部員が地元のことをよく知っているということだと思います。

地元で何か困りごとや、人や物などを探す時など、部内で聞けば必ず誰かが繋がっていて。

だから、ことを起こすとなれば何でもできる集団なんじゃないかな。
まだ、前例のないことなどはまだまだ受け入れられづらい感覚もありますが、その辺がクリアできれば、可能性は一気に広がると思います。

—逆に青年部の課題は何だと思いますか?

齋田:頑張っている人がもっと日の目を見れるようになることですかね。
例えば、商工会の佐藤くんは私から見て頑張ってるなと感じるんです。

みんなで同じ方向を向いて活動できるようになると、地域がもっと面白くなると思うんですよね。

町だけでなく住民同士でもっと情報交換をしたい!

—新富町が抱える課題は何だと思いますか?

齋田:やはり、情報不足かなと思います。
そこにあるのに、なぜあるのかを知らなかったり、地元住民が地元の情報を知らなかったりするケース。

例えば、私の仕事で例えるとプロパンガスの検針に行くときのことです。
ご高齢の方が1人で住まわれていて、話を聞くと身寄りもないとのこと。

そんなある日、自宅を訪ねても生活感はないし、ガスのメーターも上がっていない。
「…もしかして」
と、最悪のケースを想像し、新富町役場に問い合わせると入院されたとのこと。
安心はしましたが、地域住民の情報も、関係者で共有できるといいなと思います。

また、もしもってことも可能性としてゼロではないので、地区単位で福祉面を強化するのも大切かもしれませんね。

私もまだ戻って5年くらいなので、すでにやっていて私が知らないというだけかもしれませんが、そのように感じています。

なんだかんだで帰りたい町

—新富町の良さは何だと思いますか?

齋田:良いとこはたくさんありますよ。
地方って不便なイメージがありますが、国道や電車、バスにインターチェンジなど、生活する上で困ることはほとんどないです。

あとは、人があったかい。
意外に地元に残っている同世代も多いように感じているし、周りの人がよく面倒を見てくれる。

こんなに人と深く関われているのは、やっぱり地元だからかなって実感しています。
恥ずかしい話、本当は学生の時に「こんな町、絶対出てやる!」なんて思っていたんですけど、やっぱりなんだかんだで帰りたくなる町ですよ。

1・2年後には事業承継予定の齋田さん。
いずれは、通常業務をスタッフに任せて、地域貢献に力を入れたいと考えており、現在は、商工会会員として商店街を活用した子供向けのイベントを模索。

住民が自発的に物事を起こすことで地域が活性化し、さらに新しいアイディアが生まれイノベーションが起こり、もっと輝く地域になる。